自営業のための退職金・老後資金形成

自営業の方は一般企業のように、○歳になったら定年となり、退職金が支払われるとともに会社を去らなければならない、といったことはありません。

極端な話、死ぬまで働くことはできるわけですが、事業を継いだり、病気やけがなどで商売ができなくなったりする可能性もあるため、実質的にはどこかで定年を迎えなくてはなりません。定年を迎えれば必然的に収入源は途絶えます。

そうなると年金や貯蓄が頼りの生活に変わるわけですが、国民年金だけではとても生活できるだけの収入とはなりません。

65歳からもらえる年金額は、40年保険料を納め続けた場合でも、年額約79万円、夫婦2人でも年150~160万円というところです。

この額ではいくら節約生活を送ったとしても、平均支出額と比較しても毎月10万円足りない計算になります。

10万円を毎月貯金から取り崩すとして、年額120万円ですから、この金額X生存年数が掛け合わされた金額が必要となります。だいたい20年として、最低でも2400万円の貯蓄が必要というわけです。


資産形成は早目に

最低でも2400万円の貯蓄が必要。この金額に面食らう人もいらっしゃるでしょう。
しかし現実的には必要な額となるわけで、どこかで老後の資産形成を真剣に考えなければなりません。

会社員の方のように退職金が出ませんので、老後の備えのために早めに動くことが大切です。

毎月コツコツと貯蓄していく方法も大切ですが、それとともに自営業者のための各種支援制度を利用し、老後の安定的な生活の助けとなる資金源の確保を目指していきましょう。
次節では、各種制度をご紹介していきます。

税制優遇制度の利用~小規模事業共済

これはいわゆる企業でいうところの退職金制度のことです。
経営者のための退職金制度と呼ばれる小規模事業共済は、昭和40年に作られた古い制度です。

加入可能な人:「常時使用する従業員の数が20人以下(商業・サービス業では5人以下)の個人事業主または会社の役員等」
掛け金:月額1千円から上限7万円
申込先:各種金融機関
増額・減額:やむをえない理由があれば可能
解約:任意で可能
また納めた掛け金の範囲内で事業資金の貸し付けもしてもらえます。
国民年金基金と確定拠出年金と別枠で加入もできます。

受取額:その受け取り理由により異なる(上から多い順)
→共済金A:事業を止めたとき受け取れます(受取額が最も多い)
→共済金B:ケガ・死亡での退職、掛け金を15年以上納めかつ65歳以上になったとき
→準共済金:事業の譲渡(子や妻)、自分の意志による退職、任期満了などのとき
→解約手当金:小規模事業共済の解約、掛け金の滞納等の場合受け取れる

税制優遇制度の利用~個人型確定拠出年金

DC個人型と呼ばれる年金制度です。

加入可能な人:自営業者等
掛け金:5,000円以上68,000円(月額上限)。金融機関が提供する金融商品(預金・保険・投資信託)から、自分で好きなものを選んで運用します。
申込先:各種金融機関
手数料:運用手数料がかかります。
給付:原則60歳到達した場合に受給することができる(60歳時点で確定拠出年金への加入者期間が10年に満たない場合は、支給開始年齢を引き伸ばし)

税制優遇制度の利用~国民年金基金

基礎年金に上乗せして受け取れる年金という位置づけです。自分が何口加入するかによって受け取る年金額が決定、給付の型は、終身年金A型・B型、確定年金I型・II型・III型・IV型・V型の7種類があります。

加入可能な人:自営業者に限らず国民年金の第1号被保険者
掛け金:口数、加入年齢、性別によっても異なります。

詳しくはこちらをご覧ください。


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